Geminiで議事録を作る方法【プロンプト例つき】1時間の会議も無料

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Geminiで議事録を作る方法【プロンプト例つき】1時間の会議も無料

会議が終わる。録音を書き出す。Google AI Studio を開く。メモアプリに保存してあるプロンプトを貼る。出てきた議事録をコピーして、Slackに流す。

この一連の作業、今日で3回目ではありませんか。

Geminiで議事録は作れます。精度も実用の水準にあります。「無料は5分まで」という情報を見て諦めた方もいると思いますが、それは別のサービスの制限です。 ただしこの経路は、そもそも毎回の手作業を前提にしています。

この記事では、AI Studioでの確実な手順とコピペできるプロンプト、公式仕様に基づく上限の整理、そして毎回の手数をどこまで減らせるかまでを順番に扱います。

Geminiで議事録を作る道は2つある

まずここを分けておかないと、読んでいる情報が自分に当てはまるのか分からなくなります。前提条件がまったく違う2つの方法があります。

道1: 録音ファイルをGoogle AI Studioにアップロードする

Googleアカウントがあれば誰でも使えます。会議ツールを問わないのも利点です。ただし録音の書き出しからアップロード、プロンプトの入力まで、すべて自分の手で行います。

道2: Google MeetのGeminiメモ機能を使う

Google Meetには、Geminiが会議中のメモを自動で取る機能が組み込まれています。会議が終われば議事録ができている、という形です。

ただし利用には Business Standard 以上のプランが必要で、Business Starter では使えません。日本語対応は2025年3月に始まり、2026年7月時点では日本語を含む8言語で利用できます。2026年1月のアップデートで個人ごとのデフォルト設定が追加され、2026年7月からは参加者が3人以上の会議に限って自動メモをオンにする管理者設定も順次提供されています。

どちらを読めばいいか

道1: AI Studio道2: MeetのGeminiメモ
必要なものGoogleアカウントBusiness Standard 以上
対応する会議どのツールでも可(録音があれば)Google Meetのみ
手間毎回手作業自動
向いている人プランが該当しない、Zoom・Teamsも使うWorkspaceの該当プランを契約済み
Business Standard 以上を契約していて、会議がGoogle Meetに揃っているなら、道2のほうが早いです。 その場合はこの記事の手順パートは不要なので、管理者に設定を確認してみてください。

以下は道1、つまり自分でアップロードする方法の話です。

手順|Google AI Studioで議事録を作る

準備するもの

  • 録音ファイル: 対応形式は MP3・WAV・AIFF・AAC・OGG・FLAC・M4A など
  • Googleアカウント

会議ツールの録画から音声を書き出す場合は、MP3で出しておくのがおすすめです。理由は後述の上限のところで触れます。

実際の流れ

  1. 録音を用意する
  2. Google AI Studio を開く
  3. ファイルをアップロードする
  4. 文字起こしを依頼する
  5. 出てきたテキストを議事録の形に整えさせる

一発で議事録にさせないほうがいい理由

音声を投げて「議事録にして」と頼めば、それらしいものは出てきます。ただ、文字起こしと議事録化を2段に分けたほうが結果が安定します。

理由は2つあります。ひとつは、一度に両方をやらせると要約が先に立って発言の中身が飛びやすいこと。もうひとつは、途中の文字起こしが残っていれば、後から「この決定事項は本当に言っていたか」を確認できることです。

顧客との約束が絡む議事録では、この検証できる状態がかなり効いてきます。

コピペできるプロンプト例

ステップ1: 文字起こし用

この音声を、可能な限り発言内容に忠実に文字起こししてください。
話者が推定できる場合は「話者A」「話者B」のようにラベルを付けてください。
要約や言い換えはせず、話された内容をそのまま書き出してください。

ステップ2: 議事録化用

上の文字起こしをもとに、議事録を作成してください。
以下の見出しに分けてください。

- 会議概要
- 決定事項
- 未決事項
- ToDo(担当者・期限・完了条件を明記)
- 重要な論点
- 次回確認事項

文字起こしに根拠がない内容は書かないでください。
判断がつかない箇所は「要確認」と記載してください。

最後の2行が地味に重要です。これを入れないと、AIが文脈から補って書いてしまうことがあります。議事録は補われると困る文書なので、はっきり禁じておきます。

会議タイプ別の調整

会議タイプ追加・変更する見出し
顧客ミーティング顧客からの要望、懸念点、次回までの宿題(自社側・顧客側で分ける)
社内定例進捗、ブロッカー、判断が必要な事項
1on1本人が話したこと、支援が必要なこと(※共有範囲に注意)
ChatGPTを使う場合の型はChatGPTで議事録を作るプロンプト集にまとめています。基本の構造は共通なので、両方使う方はどちらかを土台にすると管理が楽になります。

先に知っておきたい上限|AI Studioなら1時間の会議も通ります

ここは検索して出てくる情報が食い違っているところなので、公式仕様を基準に整理します。

Google AI Studio の上限

AI Studio は Gemini API の仕様に沿って動きます。公式ドキュメントに記載されている音声の上限はこうです。

項目仕様
音声の長さ1プロンプトあたり最大9.5時間
対応形式MP3・WAV・AIFF・AAC・OGG・FLAC・M4A など
トークン換算音声1秒あたり32トークン(1分で1,920トークン)
大きいファイル20MBを超えるものはFile API経由で扱われる
60分の会議は問題なく通ります。 AI Studio の利用自体に料金はかかりません。

「無料は5分まで」という情報について

検索するとこの数字によく当たります。ただしそれは Gemini アプリ(gemini.google.com)の話で、Google AI Studio の制限ではありません。 名前が似ていますが、位置づけの違う別のサービスです。
Gemini アプリGoogle AI Studio
位置づけ一般向けのAIアシスタント開発者向けの検証環境
料金無料枠と有料プラン無料で使える
制限のかかり方プランごとの利用量リクエスト数・トークン数のレート制限
議事録のように長い音声を扱うなら、AI Studio を使うほうが制限で詰まりません。 ここを取り違えて「Geminiでは1時間の会議は無理」と諦めてしまうのは、かなりもったいない話です。

それでも気をつけたいこと

上限に余裕があるとはいえ、実務では次の点が効いてきます。

  • 音声はMP3で書き出す。非圧縮のWAVは1時間で数百MBになり、アップロードに時間がかかります。MP3なら同じ会議が数十MB程度に収まります
  • 長い音声ほどトークンを消費します。1時間の会議で約115,000トークンです。無料で使う場合はレート制限に当たることがあります
  • 分割は基本的に不要です。もし分けて投げると、前半で出た懸念が後半でどう決着したのかをAIが追えなくなり、決定事項の前後関係が壊れます。上限に余裕がある以上、まるごと1本で渡すのが確実です

作ったあとの「配る」で毎回止まる

ここまでで議事録はできました。ただ、作業はまだ終わっていません。

議事録は作れても、届けるまでが手作業

出力をコピーして、どこかに貼って、そのURLを共有する。この最後のひと仕事が毎回残ります。

そして配り方によっては、そもそも読まれません。PDFやWordのファイルを添付する形だと、ひとつずつ開いて探す必要があるため面倒がられ、結果として読まれないまま蓄積していきます。議事録が読まれない原因は、書き方より届け方にあることが多いです。

工程を数えてみる

週6件のペースで、1件あたりの工程を数えるとこうなります。

  1. 録音を書き出す
  2. AI Studioにアップロードする
  3. 文字起こしのプロンプトを貼る
  4. 議事録化のプロンプトを貼る
  5. 出力をコピーする
  6. 共有先に貼り付ける

6工程。週6件なら週36工程、月に約150工程です。1工程あたり1分でも、月に2時間半が消えていきます。

毎回の手数をどこまで減らせるか

月に数回なら、手作業で十分です

先に正直に書いておきます。会議の議事録が月に数回なら、ここまでの手順で足ります。 AI Studio は無料で使えるので、追加の費用もかかりません。

わざわざ別のツールを入れる必要はありません。

頻度が上がると、手順の最適化では追いつかない

問題は頻度が上がったときです。

プロンプトをどれだけ磨いても、工程数そのものは減りません。 録音を書き出す作業、アップロードする作業、コピーする作業、貼り付ける作業は、プロンプトの質とは無関係に毎回発生します。ここが「もっと良いプロンプトを探す」では解決しない部分です。

同じGeminiのまま、経路を変える

ここでひとつ、知っておくと選択肢が変わる事実があります。

QurecoのAI議事録は、Google Geminiで生成しています。 これは推測ではなく、当社のプライバシーポリシー(5.1 AI議事録生成機能)に、議事録を生成する目的で録画の音声データを Google Gemini に送信すると明記している内容です。文字起こしには Groq を使っています。
つまりこれは「Geminiをやめて別のAIに乗り換えろ」という話ではありません。生成しているのは同じGeminiで、違うのは経路だけです。録画から議事録までが一本になるので、書き出し・アップロード・プロンプト貼り付けの工程がなくなります。
そして配るほうも変わります。生成した議事録は共有リンクを作って渡せます。 リンクを知っている人が閲覧できるWebページとして公開される形で、共有時に任意でパスワードを設定できます。アプリ内からいつでもリンクを無効化でき、共有を停止すればそのページのデータは削除されます。コピーして貼り付ける工程が、URLを渡すだけになります。
一点はっきりさせておくと、AI議事録と共有リンクはProプラン(有料)の機能です。 録画そのものは無料で時間制限もウォーターマークもありませんが、議事録の自動生成はProに含まれます。手作業のGemini運用と比べるなら、月額と自分の時間を天秤にかける話になります。

データの扱いが気になる場合

録音を外部のAIに渡すことに抵抗がある方もいると思います。実際、AI議事録ツールの中には入力データを学習に使う可能性があるものもあり、確認すべき論点です。

Qurecoについては、お客様の録画データや議事録をAIモデルの学習に使用しないことをプライバシーポリシーに明記しています。 従業員が録画内容や議事録を閲覧・分析することもありません。
保存先やアクセス権の考え方をチームに説明する必要がある場合は、会議の録画データはどこに保存される?に確認項目をまとめています。

まとめ|手順を確実にしてから、頻度で判断する

  • Geminiで議事録を作る道は2つ。Business Standard 以上なら Google Meet のGeminiメモが早い。該当しなければ AI Studio へのアップロード
  • 文字起こしと議事録化は2段に分ける。精度が安定し、後から検証もできる
  • プロンプトには「根拠がない内容は書かない」「判断がつかない箇所は要確認と記載」を必ず入れる
  • AI Studio は音声を1プロンプトあたり最大9.5時間まで扱えます。60分の会議は通ります。 「無料は5分」はGeminiアプリの話で、AI Studioの制限ではありません
  • 音声はMP3で書き出す。分割は文脈が切れるので、上限に余裕がある以上まるごと渡す
  • 月に数回なら手作業で十分。 週に何件も回すなら、工程数で判断する

まずは上のプロンプトで手順を確実にしてみてください。そのうえで月の工程数を数えて、割に合っているかを見るのがおすすめです。

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よくある質問

Q. Geminiの無料版だけで議事録運用は完結しますか

Google AI Studio を使うなら、費用の面では完結します。音声は1プロンプトあたり最大9.5時間まで扱えるので、通常の会議の長さで上限に当たることはまずありません。無料で使う場合にレート制限へ当たることはありますが、その場合は少し時間を置けば再開できます。「無料は5分まで」という情報はGeminiアプリの制限で、AI Studioには当てはまりません。

Q. 話者の名前は正しく入りますか

自動では入りません。プロンプトで指示しても「話者A」「話者B」のようなラベルまでです。実名を入れたい場合は、出力後に置き換える作業が必要になります。会議の冒頭で各自が名乗っている録音であれば、その情報をプロンプトに添えることで対応付けの精度は上がります。

Q. Google Meet以外の会議(Zoom・Teams)でも使えますか

AI Studioにアップロードする方法なら使えます。録音ファイルさえあれば会議ツールは問いません。一方でMeetのGeminiメモ機能はGoogle Meet専用です。ZoomやTeamsが中心なら、道1を選ぶことになります。

Q. 議事録の精度を上げる一番効く工夫は何ですか

音声の品質です。プロンプトの改善より効きます。参加者がそれぞれのマイクで話している録音と、会議室のスピーカー越しに拾った録音では、文字起こしの精度がはっきり変わります。次に効くのが、文字起こしと議事録化を分ける2段構成です。

Q. 録音を外部のAIに渡すのは問題ありませんか
扱う情報によります。顧客の非公開情報や人事に関わる内容を含む場合は、そのサービスが入力データを学習に使わないと明記しているかを確認してください。社内で説明を求められる場面の確認項目は会議の録画データはどこに保存される?にまとめています。

用語集

用語意味
Google AI StudioGeminiのモデルを試せるGoogle提供のプラットフォーム。音声や動画ファイルを直接アップロードして処理できる
文字起こし音声を発言内容に沿ったテキストに変換すること。議事録はこのテキストを要約・構造化して作る
Geminiメモ(自動メモ生成)Google Meetに組み込まれた、Geminiが会議のメモを自動で取る機能。Business Standard 以上で利用できる
話者識別誰が話したかを区別してテキストに反映すること。自動では話者A・話者Bのようなラベル付けにとどまる
プロンプトAIに与える指示文。議事録用途では出力する見出しと、書いてはいけないことを明示すると安定する

この記事を書いた人

井上 峻輔

井上 峻輔

Qurio株式会社 代表取締役

AIコンサルティング会社Qurioの創設者。上智大学にてAIを専攻し、AI研究サークル「SOMA」を設立。その後、株式会社JPMTの代表として「みんプロ」(ユーザー数1,300人突破)や業務分析SaaS「Optpath」の開発を手掛ける。2025年10月にQurio株式会社を設立し、AI・データ領域の開発・コンサルティングを展開。日経フォーラム「第30回 アジアの未来」に登壇。『テクノロジーの発展を促進する』ことを信条に、AIを活用した新たな価値創出に取り組んでいる。

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