Mac画面録画の容量が大きい原因は3つ|ファイルサイズを1/10にする設定

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Mac画面録画の容量が大きい原因は3つ|ファイルサイズを1/10にする設定

「起動ディスクの空き容量がありません」

出どころを探したら、録画フォルダだけで80GBありました。週に数本の打ち合わせを録っているだけなのに、いつの間にかSSDの3分の1を占めている。消すには惜しいし、かといってこのままでは次の録画が止まります。

この記事では、まずなぜ画面録画のファイルサイズがここまで大きくなるのかを数字で分解します。そのうえで、今あるファイルを標準機能だけで小さくする手順と、次から同じ作業をしなくて済む撮り方を書きます。結果として作業が要らなくなるのは後者のほうです。

1時間で14GB。その容量はどこから来ているのか

容量を決めているのは3つの変数

Appleのコミュニティに、こんな相談が残っています。Macで1時間の画面収録をしたら 14GB になった、iPadで同じ1時間を録ったときは約6GBで収まったのに、なぜMacだけ倍以上になるのか、という内容です(画面収録時のファイル容量について|Apple コミュニティ)。

これに対する回答が、この問題の全体像をひと言で表しています。

そりゃ、1画面の画素数、フレームレート、符号化方式に依存する

容量を決めているのはこの3つだけです。

変数意味容量への効き方
画素数1フレームあたりのピクセル数縦横を半分にすると面積は1/4になる。最も効く
フレームレート1秒あたりのコマ数(fps)60fpsを30fpsにすると単純に半分
符号化方式H.264 / HEVC などのコーデックHEVCは同じ画質でH.264より小さくなる
この3つは最終的にビットレート(1秒あたりのデータ量)という1つの数字に集約されます。ファイルサイズは「ビットレート × 録画時間」でほぼ決まります。

解像度別・1時間あたりの容量目安

動画配信で使われる解像度ごとの適正ビットレートと、1GBあたりの再生時間が公開されています(1ギガで何分の動画配信ができる?|Jストリーム)。これを1時間あたりの容量に換算すると、次のようになります。
解像度ビットレート1GBで録れる時間1時間あたりの容量
480p1Mbps約136分約0.44GB
720p4.5Mbps約30分約2GB
1080p9Mbps約15分約4GB
4K35Mbps約4分約15GB
480pと4Kでは、同じ1時間でも30倍以上の差が出ます。ここが今回の話の要点です。

全画面録画は、気づかないうちに4Kを撮っている

先ほどの「1時間14GB」を、この表に当ててみてください。ほぼ4Kの行と一致します。つまりその録画は、4K相当の画素数で1時間記録されていたということです。

意図して4Kを選んだわけではないはずです。原因は全画面を録っていたことにあります。

macOSの Command + Shift + 5 で範囲を選んで録画すると、選択した範囲のピクセル数がそのまま録画解像度になります。2880×1800のディスプレイで1300×900程度を選べば720p相当、1800×1050程度を選べば1080p相当で記録されます(MacBook Airで画面をフルHDで録画したい場合の設定|Yahoo!知恵袋)。

逆に言えば、画面全体を選んだ時点でディスプレイの全画素が録画解像度になります。27インチのRetina iMacなら5120×2880、つまり5K相当です。高解像度のディスプレイを使っているほど、全画面録画の代償は大きくなります。

撮る前に決める。容量の9割はここで決まる

ここからが本題です。溜まったファイルを圧縮する作業は、次に録ればまた発生します。撮る前の設定を変えれば、その作業自体が消えます。


録るたびに解像度を選びたいなら Qureco
Macの標準機能には録画解像度の設定項目がないため、範囲選択で調整することになります。Qurecoは録画前に 1080p / 720p / 480p / 360p から選べるので、会議は720p、デモは1080pのように用途で切り替えられます。録画時間は無制限、ウォーターマークもなしで無料から使えます。

① 録る範囲を狭める

設定画面を触らずにできる、最も効果が大きい方法です。

Command + Shift + 5 を押したら、全画面ではなく選択部分を収録を選び、必要な範囲だけを囲みます。面積が1/4になれば画素数も1/4です。
会議アプリのウィンドウだけを囲めば、Dockもメニューバーも通知も映りません。容量が減るだけでなく、他のアプリの通知が映り込む事故も同時に防げます。共有する録画ならこちらのほうが安全です。

② 解像度を先に選ぶ

範囲を狭めるだけでは足りない場合、解像度そのものを決めます。目安はこう考えてください。

  • 720pで足りる: 人が話しているのが中身の録画。会議、商談、1on1、説明の記録。スライドの文字も読めます
  • 1080pが要る: 細かい文字を見せる録画。コードエディタ、表計算の数値、UIの1pxの崩れ、操作チュートリアル
  • 480p以下で足りる: 内容の確認だけが目的で、後から見返すかどうかも怪しい録画
Qurecoの録画画面。録画を始める前に解像度を選べるため、用途に応じて容量をコントロールできる
Qureco公式サイト
迷ったら720pから始めるのがおすすめです。読めなければ次から上げれば済みます。解像度とフレームレートの決め方は画面録画の解像度・フレームレート完全ガイドに詳しくまとめています。

③ 会議の記録なら、映像を持たない選択もある

会議の録画を見返すとき、実際に見ているのは映像でしょうか。多くの場合、必要なのは誰が何を言ったかだけです。

音声だけを記録すれば、容量は2桁変わります。1時間の会議音声は、一般的な設定で数十MB程度に収まります。1080pで録った4GBと比べれば100分の1以下です。

Qurecoには画面キャプチャを伴わない音声のみの録画モードがあり、MP3で書き出せます。スライドを見返す必要がない定例会議なら、こちらで十分な場面は多いはずです。

今あるファイルを小さくする(標準機能だけ)

すでに溜まっているファイルには、撮る前の設定は使えません。ここは圧縮で対処します。追加のアプリは要りません。

Finderの「選択したビデオファイルをエンコード」

Macの標準機能で最も速い方法です。

  1. Finderで対象のファイルを選ぶ(複数選択も可)
  2. 右クリック(Control + クリック)してメニューを開く
  3. 「選択したビデオファイルをエンコード」 を選ぶ
  4. 設定から書き出し形式を選び、続けるをクリック
プリセット用途
H.264 480p / 720p / 1080p / 2160p互換性優先。迷ったらこちら
HEVC 1080p / 2160p同じ画質でより小さい。再生環境を選ぶ
オーディオのみ音声だけ残す。会議録画の保管に有効
Apple ProRes編集用の高品質形式。容量は増える
同記事では、1822×1082・約103MBのファイルをH.264 480pでエンコードすると、640×380・約12MBになったと報告されています。元の約12%です。エンコード後のファイルは元ファイルと同じ場所に、名前の末尾に -1 が付いて作られます。元ファイルは残るので、結果を確認してから削除できます。

iMovieで書き出しサイズを見ながら調整

もう少し細かく調整したい場合は iMovie です。ファイルを読み込み、ファイルを書き出すから品質をカスタムにすると、品質バーの横に書き出し後の予想ファイルサイズが表示されます。目標サイズがある場合はこちらが確実です。
4K画質・80MBの動画が18.5MBになった例が報告されています(【Mac】標準機能で動画を好きなサイズに圧縮する方法|Tipstour)。不要な前後を切り落とすトリミングも同時にできるので、冒頭の待機時間が長い録画には効きます。

再エンコードの代償

先に書いておきます。圧縮には3つの代償があります。

  • 画質は戻らない。一度480pにしたファイルを1080pに戻すことはできません。元ファイルを消す前に、必要な情報が読めるか確認してください
  • 時間がかかる。長時間の録画をまとめてエンコードすると数十分単位で待つことになります
  • HEVCは再生環境を選ぶ。古いWindows機や一部の再生環境では開けない場合があり、相手に送る用途では H.264 のほうが確実です

この3つがあるからこそ、撮る前に決めるほうが結果的に手間が少なくなります。

用途別・この設定で撮ればいい

迷ったときの目安です。1時間あたりの容量は前掲のビットレートからの概算です。

用途解像度音声1時間の目安
定例会議・1on1の記録音声のみマイク + システム音声数十MB
オンライン商談・面談720pマイク + システム音声約2GB
ウェビナー・講義の記録720pシステム音声約2GB
バグ報告・不具合の共有1080p(ウィンドウのみ)任意30秒で数MB
操作チュートリアル・デモ1080pマイク約4GB
編集前提の映像素材1080p以上用途による4GB以上

会議系は音声のみか720p、見せる映像は1080p、という分け方で大半は収まります。

溜まり続ける録画を、どこに置くか

設定を変えても、録る本数が多ければ総量は増え続けます。置き場所の設計が要ります。

ローカルに全部置く運用は長く持たない

週5本の商談を720pで1時間ずつ録ると、1週間で約10GB、1ヶ月で40GB、3ヶ月で120GBです。256GBのMacBookでは持ちません。「そのうち整理する」を前提にした運用は、だいたい容量警告で強制終了します。

残すものと消すものを、撮った直後に決める

いちばん効くのは、録画が終わった直後に判断することです。3ヶ月後に見返すと、どれが重要だったか思い出せません。
  • 決定事項があった会議 → 残す(または議事録だけ残して録画は消す)
  • 内容を確認しただけの定例 → 議事録を書いたら消す
  • 相手に送ったバグ報告 → 送った時点で消す

判断を先送りにしないだけで、溜まる量はかなり変わります。

クラウドに逃がす、リンクで渡す

それでも残すべき録画は増えます。ローカルから逃がす先を用意しておくと、ディスクの空きと記録の保全を両立できます。

Qurecoの場合、無料版はローカル保存のみですが、Proプラン(月額980円、ローンチ価格)では30GBのクラウドストレージが付き、録画終了後の自動アップロードに対応しています。クラウド上の録画はそのまま再生でき、リンクで共有できるので、重いファイルをチャットに添付する必要もなくなります。Proは2週間無料、クレジットカードの登録も不要で試せます。
一つだけ注意点です。Qurecoに動画の編集機能はありません。不要な部分をカットしてから保存したい場合は、iMovieなど別のツールでのトリミングが必要になります。録ったものをそのまま残す使い方を前提にしたアプリです。
無料アプリの録画時間の上限が気になる場合は【Mac】無料の画面録画アプリ、時間制限まとめ、透かしの有無で選びたい場合はMacで透かしなしの画面録画ができる無料アプリ5選にまとめています。

よくある質問

解像度を下げると文字が読めなくなりませんか
読めなくなる場面はあります。目安として、スライドの本文や会議アプリの参加者名は720pでも読めますが、コードエディタの1行やスプレッドシートのセルは1080pが要ります。解像度を下げる前に、録る範囲を狭めるほうを先に試してください。範囲を半分にすれば、解像度を下げずに容量が下がります。
MOVとMP4ではどちらが小さいですか

拡張子そのものは容量に影響しません。中身のコーデックとビットレートで決まります。MacのMOVはH.264で記録されることが多く、MP4に入れ替えただけではほとんど変わりません。小さくしたい場合は、コンテナではなくエンコード設定を変えてください。

録画中にディスクが一杯になったらどうなりますか
録画が停止し、書き込み途中のファイルが壊れて再生できなくなることがあります。長い会議を録る前には、録画時間 × 1時間あたりの容量で必要量を見積もり、その2倍程度の空きを確保しておくと安全です。720pで2時間なら、8GB程度の空きがあれば足ります。
HEVCにすれば常に半分になりますか

常にではありません。動きの少ない画面録画では圧縮が効きやすく差が大きく出ますが、動きの多い映像では差が縮まります。また、再生側がHEVCに対応していない環境では開けません。他人に送るファイルはH.264のほうが確実です。

長時間の録画は分割したほうがいいですか

総容量は変わりませんが、扱いやすさは上がります。1ファイルが巨大だと、必要な箇所を探すのにも、送るのにも時間がかかります。議題の区切りで録り直しておくと、後から必要な部分だけを残して削除できます。

まとめ

  • 画面録画の容量を決めているのは画素数・フレームレート・符号化方式の3つ。最終的にはビットレートという1つの数字になる
  • 1時間あたりの目安は 480pで約0.44GB、720pで約2GB、1080pで約4GB、4Kで約15GB。「1時間14GB」は4K相当で録れていたということ
  • 全画面録画は選んだ範囲の画素数がそのまま解像度になる。高解像度のディスプレイほど全画面録画の代償が大きい
  • 今あるファイルは Finder の「選択したビデオファイルをエンコード」で圧縮できる。H.264 480pなら元の約12%まで下がる。ただし画質は戻らない
  • 次から大きくしないほうが手間は少ない。範囲を狭める → 解像度を選ぶ → 会議なら音声のみの順で検討する

次に録画ボタンを押す前に、全画面ではなく必要なウィンドウだけを囲んでみてください。それだけで、圧縮作業に費やしていた時間がまるごと消えます。

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この記事を書いた人

井上 峻輔

井上 峻輔

Qurio株式会社 代表取締役

AIコンサルティング会社Qurioの創設者。上智大学にてAIを専攻し、AI研究サークル「SOMA」を設立。その後、株式会社JPMTの代表として「みんプロ」(ユーザー数1,300人突破)や業務分析SaaS「Optpath」の開発を手掛ける。2025年10月にQurio株式会社を設立し、AI・データ領域の開発・コンサルティングを展開。日経フォーラム「第30回 アジアの未来」に登壇。『テクノロジーの発展を促進する』ことを信条に、AIを活用した新たな価値創出に取り組んでいる。