ClipchampでMacの画面録画をする前に知っておきたい3つの注意点

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ClipchampでMacの画面録画をする前に知っておきたい3つの注意点

会社のWindows PCでは、Clipchampで画面を録って字幕まで付けられた。同じことをMacBookでやろうとしたら、アプリがどこにも見つからない。この記事にたどり着いたのは、たぶんそういう流れではないでしょうか。

先にお伝えすると、MacでもClipchampの画面録画は使えます。ただし条件つきです。 Macにはデスクトップアプリがなく、ブラウザ版で使うことになります。そして始める前に知っておきたい注意点が3つあり、そのうち音声の注意点は用途によっては致命的になります。

この記事では、Microsoft公式サポートとClipchamp公式の情報をもとに、Macでできること・できないことを整理します。とくに「Web会議の相手の声が録れるのか」を気にしている方は、後半の音声の項目をご覧ください。

30秒で分かる要点

確認項目Macでの状況
提供形態ブラウザ版のみ(デスクトップアプリはWindows向け)
対応ブラウザChrome / Edge / Chromium系。SafariとFirefoxは非対応
録画できる範囲ブラウザのタブ1つ / ウィンドウ1つ / 画面全体
録画時間合計30分まで
マイク音声ブラウザタブの録画時のみ併用可
システム音声(相手の声・PCの音)対象外
書き出し無料プランで最大1080p、透かしなし
利用条件Microsoftアカウントでのサインインが必要
Clipchampの画面録画機能。「Screen & camera」で画面とカメラを同時に記録し、マイクとWebカメラを選んで録画を開始する
Clipchamp 公式サイト

注意点1|MacにClipchampのアプリはない(ブラウザ版で使う)

Microsoft のサポートページには、Clipchamp が「Windows 10と11のデスクトップアプリとしても実行されます」と書かれています。逆に言えば、デスクトップアプリが用意されているのはWindowsだけです。Windows 11 では最初からインストールされているため、会社のPCで「アプリとして」使っていた方はここでギャップを感じます。

Macでは、ブラウザからアクセスして使います。ここで一段ハマりどころがあって、対応ブラウザが決まっています。

  • 使える: Microsoft Edge、Google Chrome、Chromium系ブラウザ(Braveなど)
  • 使えない: Safari、Firefox(公式に「機能しません」と明記)

MacにSafariしか入れていない場合、まずChromeかEdgeを用意するところから始まります。また、利用にはMicrosoftアカウントでのサインインが前提で、作業内容はクラウドに保存されます。「アプリを入れてすぐ録る」ではなく、アカウントありのWebサービスとして使う道具、という理解が近いです。

注意点2|録画は合計30分まで

Clipchamp公式ブログの日本語版には、画面とカメラの録画について「合計 30 分以内です」と書かれています。英語版でも「There is currently a 30-minute time limit on all screen recordings with audio.」と明記されています。

30分という上限は、用途によって評価が真逆になります。

用途30分で足りるか
操作説明・機能デモ・不具合の再現動画足りる(多くは5〜10分で収まる)
SNS向けの短尺コンテンツ足りる
Web会議・商談の記録足りない(30分で切れる)
ウェビナー・オンライン授業足りない
長時間の作業ログ足りない

長い録画が必要なら、公式も「複数回に分けて録画する」案内をしています。会議を分割録画で追いかけるのは現実的ではないので、ここが用途の分かれ目になります。

注意点3|音声は「マイク」だけ、しかもタブ録画のときだけ

ここがこの記事でいちばんお伝えしたい部分です。Clipchamp公式ブログには、マイク音声の録音は画面録画のブラウザタブとしか併用できない("microphone audio recordings are only compatible with the screen recording browser tab.")と書かれています。ウィンドウ単位や全画面の録画で音声が必要な場合は、別途ボイスレコーダー機能を使う案内になっています。

そして、システム音声(PCの中で鳴っている音)を録る選択肢は提示されていません。つまり、こういうことになります。

録りたい音Clipchampの画面録画で録れるか
自分の声(マイク)録れる(ただしブラウザタブの録画時)
ブラウザのタブで再生している音タブ音声の共有として扱われる
Zoom / Teams アプリで話している相手の声録れない
Mac全体で鳴っている音(音楽・通知・アプリの音)録れない

なぜ「相手の声」が録れないのか

仕組みの話をすると、ブラウザの画面共有では「タブの中で鳴っている音」と「PC全体で鳴っている音(システム音声)」が別のものとして扱われます。Clipchampの画面録画で扱えるのは、マイクとタブの音まで。ZoomやTeamsのデスクトップアプリで通話している相手の声は、ブラウザのタブの外側で鳴っているため、録音の対象に入りません。

これはClipchampの手抜きではなく、Web技術の枠組みの中で動くツールの構造的な制約です。実は Mac 標準の画面収録(Shift+Command+5)でも似た壁があり、そちらはマイクの音しか拾えません。この「Macは内部音声を録れない問題」の仕組みはMac画面収録でシステム音声が録れないときの解決方法BlackHole不要!Macで内部音声を簡単に録音する3つの方法で詳しく解説しています。

それでもClipchampが向いている用途

注意点を並べましたが、Clipchamp が優秀なツールであることは変わりません。そもそも本体は動画編集ツールで、画面録画はその入り口のひとつという位置づけです。
  • 無料プランでも最大1080pで書き出せて、透かし(ウォーターマーク)が入らない(公式料金ページに「透かしのないエクスポート」と記載)
  • 録画したあと、同じ画面でトリミング・字幕・BGM・テロップまで完結する
  • Microsoft 365 Personal / Family を契約していれば Premium 機能(4K書き出しやプレミアム素材)も使える
ですから、短いデモ動画や操作説明を作って、そのまま編集して配布するという用途なら、Macでもブラウザ版で十分こなせます。無音でも成立する画面デモ、自分のナレーションだけ入れる解説動画などは相性が良いです。

会議やウェビナーを録るなら|システム音声が録れる手段を選ぶ

一方、会議・商談・ウェビナーの記録が目的なら、必要な条件は次の3つです。

  1. 相手の声(システム音声)を録れること
  2. 30分を超えて録れること
  3. ブラウザのタブに縛られず、どのアプリの画面でも録れること
この3つを満たすなら、Mac向けの画面録画アプリ Qureco が選択肢になります。仮想オーディオドライバの設定なしで、マイクとMacのシステム音声(相手の声)の両方をインストール直後から録れます。
Qurecoの録画画面。マイクとシステム音声を個別にON/OFFでき、レベルメーターで入力を確認できる
Qureco 公式サイト

Clipchampの注意点と対応させると、こうなります。

Clipchampの注意点Qurecoの場合
Macはブラウザ版のみ(Chrome/Edge必須)Mac用のネイティブアプリ。ブラウザを問わない
録画は合計30分録画時間は無制限(無料版から)
マイクはタブ録画時のみマイク/システム音声を個別にON/OFF。レベルメーターで録画前に確認できる
システム音声は対象外設定不要でシステム音声を録れる

録画・録音そのものは無料版で時間無制限・透かしなし。さらに Pro プランでは、録画からAIが議事録を自動生成し、Notionへワンクリックで保存できます。会議を録る目的が議事録なら、その工程ごと自動化できます。Pro は月額980円(早期価格)で、初月無料・クレジットカード登録なしで試せます。

一つだけ注意点です。Qureco に動画編集機能はありません。テロップや字幕を入れたいなら、録るのは Qureco、編集は Clipchamp や iMovie という併用が合理的です。またmacOS向けのアプリです(Windows版は開発中)。

Mac向けの無料録画アプリを横並びで見たい場合は【Mac】無料・内部音声ありの画面録画アプリ7選、透かしなしという条件で絞りたい場合は画面録画でウォーターマークが入らない無料アプリ5選が参考になります。

よくある質問

Q. MacでClipchampの画面録画に音声を入れる方法はありますか? マイク音声については、録画対象を「ブラウザのタブ」にすると併用できます。公式の説明では、ウィンドウや全画面の録画では別途ボイスレコーダー機能を使う案内になっています。PC内部の音(相手の声など)を録る選択肢は用意されていません。
Q. Clipchampの無料版に透かしは入りますか? 入りません。公式の料金ページでは「透かしのないエクスポート」が無料プランにも含まれ、書き出しは最大1080pとされています。4K書き出しやプレミアム素材はPremium(Microsoft 365 Personal / Family に含まれる)の扱いです。
Q. なぜSafariでは使えないのですか? Microsoft のサポートページに、Clipchamp は現段階で Safari や Firefox では機能しないと明記されています。Macで使う場合はChrome、Edge、またはChromium系ブラウザを用意してください。
Q. ClipchampとQurecoは併用できますか? できます。役割が違うので、むしろ併用が素直です。会議やウェビナーのように長時間かつ相手の声が必要な録画は Qureco、録った素材にテロップや字幕を付ける編集は Clipchamp、という分担にすると、それぞれの得意分野だけを使えます。

まとめ

MacのClipchampについて、要点を整理します。

  • 使えるが、ブラウザ版のみ: デスクトップアプリはWindows向け。MacはChrome / Edge / Chromium系が必要で、SafariとFirefoxは非対応。サインインも前提
  • 録画は合計30分まで: 操作説明や短尺には十分。会議・ウェビナー・授業には足りない
  • 音声はマイクだけ、しかもタブ録画時のみ: システム音声(相手の声)は対象外。ブラウザのタブの外で鳴っている音は録れない
  • 強みは編集込みの制作: 無料でも1080p・透かしなしで書き出せ、そのまま編集まで完結する
選び方はシンプルで、「相手の声が要るかどうか」です。要らない録画(デモ・操作説明)なら Clipchamp のブラウザ版で問題なし。要る録画(会議・商談・ウェビナー)なら、システム音声を録れる手段を用意しておくのが確実です。Qureco なら無料でダウンロードして、時間制限なしで今日の会議から試せます。
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この記事を書いた人

井上 峻輔

井上 峻輔

Qurio株式会社 代表取締役

AIコンサルティング会社Qurioの創設者。上智大学にてAIを専攻し、AI研究サークル「SOMA」を設立。その後、株式会社JPMTの代表として「みんプロ」(ユーザー数1,300人突破)や業務分析SaaS「Optpath」の開発を手掛ける。2025年10月にQurio株式会社を設立し、AI・データ領域の開発・コンサルティングを展開。日経フォーラム「第30回 アジアの未来」に登壇。『テクノロジーの発展を促進する』ことを信条に、AIを活用した新たな価値創出に取り組んでいる。