ScreenFlow・Camtasiaは必要?Macの画面録画に3万円払う前に

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ScreenFlow・Camtasiaは必要?Macの画面録画に3万円払う前に

Macで画面録画をしていて、無料アプリの透かしや制限にぶつかった。それで有名な有料ソフトを調べたら、ScreenFlowが199ドル、Camtasiaも199ドルの買い切りと書いてある記事が並んでいた。

もしその情報を見て検討しているなら、先にお伝えしておきたいことがあります。Camtasiaの買い切りは、すでに販売されていません。

この記事では、両ソフトの2026年時点の料金を公式情報から正確に整理し、そのうえで「その金額を払う価値がある用途」と「払わなくていい用途」の線引きまで扱います。Macでの選択に絞って書いているので、Windowsをお使いの方は前提が変わる点にご注意ください。

30秒で分かる要点

ScreenFlowは今も買い切り199ドルですが、メジャーバージョンが上がるたびに79ドルから119ドルのアップグレード費用がかかります。Camtasiaは2025年に買い切りを廃止し、年6,604円から101,438円の4プランに変わりました。そして注意したいのが、Camtasiaで最も安いStarterプランに含まれるエディターには透かしが残ることです。判断の軸はシンプルで、動画を編集して作品にするなら金額に見合いますが、会議や作業を記録して残すだけなら、この機能に払う必要はありません。
項目内容
ScreenFlow買い切り199ドルから。Mac専用。メジャーアップグレードは有償(79〜119ドル)
Camtasia買い切り廃止。年6,604円(Starter)から101,438円(Pro)のサブスク
透かし両ソフトとも無料トライアルは書き出しに透かしあり。Camtasia Starterも透かしあり
払う価値がある用途編集して作品にする(教材・デモ動画・チュートリアル)
払わなくていい用途会議や商談を記録して残す。必要なのは透かしなし・時間無制限・内部音声の3点だけ

Camtasiaの料金は買い切りではなくなった

2025年2月に買い切りが廃止された

TechSmithは2025年2月12日にCamtasia 2025をリリースし、これ以降はサブスクリプション専用になりました。同社の公式サポート記事に、SnagitとCamtasiaを年額サブスクリプションへ移行することが明記されています。

日本語の比較記事で見かける「Camtasia 199ドル」という数字は、2024年以前の永続ライセンスの価格です。悪意があって古い情報が残っているわけではなく、多くの記事が2023年から2024年に書かれたまま年号だけ更新されている状態です。

現在の4プランと年額

TechSmith公式ストアに掲載されている年額は次の通りです。
プラン年額主な位置づけ
Starter6,604円画面キャプチャ中心。Camtasia Editor(透かし入り)とSnagitが付属
Essentials30,462円動画・音声編集。Audiate連携でテキストベース編集、字幕生成
Create42,167円AIによるスクリプト生成、200種類以上の音声でナレーション生成
Pro101,438円アバター生成、スクリプト翻訳、音声の吹き替え
Camtasiaの編集タイムライン
Camtasia公式サイト(TechSmith)
ここで見落としやすいのが、プランの差は録画機能ではなく編集とAI機能の差だという点です。画面を録画するという行為そのものは、どのプランでもほぼ同じことができます。年3万円や年10万円を分けているのは、録った後に何をするかの部分です。

最安のStarterには透かしが残る

公式ストアのStarterプランの説明には、含まれるCamtasia Editorが透かし入り(watermarked)である旨が記載されています。つまりお金を払っても、このプランでは書き出した動画に透かしが入ります。

透かしが消えるのはEssentials以上、年30,462円からです。「無料アプリの透かしが邪魔だから有料にする」という動機で最安プランを選ぶと、目的が達成されないことになります。

透かしを消したいだけが目的なら、画面録画でウォーターマークが入らない無料アプリ5選で無料の選択肢を整理しているので、そちらを先に見てみてください。

今から旧買い切り版を買う場合の注意

国内のリセラーでは、旧買い切り版のCamtasia 2023や2024が今も販売されています。Capture Softでは通常版37,408円(税込)、アップグレード版19,957円という価格で、記事執筆時点では「メンテナンスの為、販売を一時停止しています」と表示されていました。
購入を考えるときに知っておきたいのは、TechSmith公式が示しているサポート期限です。メンテナンス契約のないCamtasia 2024のサポートは2026年12月31日まで(契約がある場合は2027年10月2日まで)とされています。販売ページにはこの期限が書かれていないため、買い切りだから長く使えるという前提で選ぶと、思ったより早く選び直すことになる可能性があります。

ScreenFlowは買い切りだが「一度だけ」ではない

現在の価格と対応環境

Telestreamの公式サイトでは、ScreenFlowは買い切り199ドルからと案内されています。日本円ではおよそ3万円前後になりますが、為替で変動します。素材集のStock Media Libraryは別売で99ドル/年です。
Mac専用で、Apple SiliconとIntelの両方に対応しています。バージョン履歴によると現行は10.5.2で、macOS TahoeとmacOS Sequoiaに対応しています。
ScreenFlowの編集インターフェース
ScreenFlow公式サイト(Telestream)

メジャーアップグレードは有償

買い切りという言葉から「一度払えば終わり」と受け取りやすいのですが、ScreenFlowはメジャーバージョンが上がるときにアップグレード費用が発生します。公式のアップグレードページに記載されている価格は次の通りです。
手持ちのバージョンScreenFlow 10へのアップグレード
v9・v879ドル
v7・v6・v5・v4119ドル
v1からv3対象外(199ドルで新規購入)
macOSは毎年更新されるので、数年使えば新しいOSに対応した版へ移りたくなります。そのタイミングで再度費用がかかるという構造です。買い切りとサブスクの違いは「払い続けるかどうか」ではなく、払うタイミングを自分で選べるかどうかだと考えると実態に近いです。

無料トライアルの制限

ScreenFlowの無料トライアルは期間制限がなく、全機能を試せます。ただし書き出した動画には透かしが入ります。Camtasiaのトライアルも同じ仕様で、公式日本語ページに「唯一の制限は、有料プランにアップグレードするまでエクスポートしたビデオに透かしが入ること」と書かれています。

どちらも機能はしっかり確認できるので、購入前に自分の用途で編集機能を実際に使うかどうかを試しておくと、判断を間違えにくくなります。

結局いくら違うのか

3年間使った場合で並べてみます。ScreenFlowは初年度199ドル、途中で1回メジャーアップグレードがあったとして79ドルを加えた想定です。

ScreenFlowCamtasia StarterCamtasia EssentialsQureco
課金方式買い切り+有償アップグレード年額年額無料/年額
初年度199ドル(約3万円)6,604円30,462円0円(無料版)
3年総額の目安278ドル(約4.2万円)19,812円91,386円0円(Proなら26,460円)
書き出しの透かしなし(製品版)ありなしなし(無料版でも)
動画編集◯(透かし付き)該当なし
AI議事録・Notion連携該当なし該当なし該当なし◯(Pro)

金額だけを見れば差は大きいのですが、比べているものが違うことに注意してください。ScreenFlowとCamtasiaは録画から編集まで完結させる制作ツールで、Qurecoは録画した内容を記録として残すツールです。安いから良いという話ではなく、用途が違います。

有料ソフトに払う価値がある用途

編集して作品にするなら妥当

ScreenFlowにはトランジション、テキストとビデオのアニメーション、マルチチャンネルの音声編集、クローズドキャプション、ProResでの書き出し、iOSアプリの画面録画といった機能があります。Camtasiaのほうも、テキストベース編集や字幕の一括生成、上位プランではAIによるナレーション生成まで揃っています。

こうした機能が必要になるのは、たとえば次のような場合です。

このとき年3万円は、素材を集めて編集ソフトを別に用意する手間と比べれば妥当な金額です。とくにScreenFlowのiOSアプリ画面録画のように、他のツールで代替しにくい機能もあります。

録画と編集を1つで完結させたいなら妥当

録画してカットして書き出すまでを、アプリを行き来せずに1本で回せることには実務的な価値があります。作業本数が多い人ほど、この移動のなさが効いてきます。

記録が目的なら払わなくていい

一方で、こういう使い方をしている人もいます。

会議を録画して、後で見返す。商談の内容を残して、社内に共有する。作業手順を録って、あとで自分が確認する。この使い方で編集タイムラインを開くことは、まずありません。それでも年3万円のプランを契約している、という状態は起こりえます。

記録が目的のときに本当に必要なのは、次の3つだけです。

  1. 書き出しに透かしが入らない(納品や共有に使えるかどうかが決まる)
  2. 時間で切れない(1時間の会議が5分で止まると意味がない)
  3. 内部音声が録れる(相手の声が入らなければ議事録にならない)
3つ目でつまずく人が多いのですが、これはMacの仕様によるものです。詳しくは画面録画の音声が入らない原因と解決方法Macで内部音声を録る方法で解説しています。
そして、この3点は無料のアプリで満たせます。Mac向け無料アプリ7選で候補を比較しているので、選び直す前に一度見てみてください。

記録を目的にするならQurecoという選択肢

Qurecoは、いま挙げた3点を無料で満たすMac向けの画面録画アプリです。書き出しに透かしは入らず、録画時間の制限もなく、BlackHoleのような仮想オーディオを設定しなくても相手の声(内部音声)が録れます。インストールしてすぐ録画を開始できます。

Proプラン(月980円、年8,820円)では、録画からAIが議事録を自動生成し、そのままNotionへ連携できます。会議が終わった時点で議事録がNotionに届いている状態を作れるので、記録を後から探す手間がなくなります。初月は無料で、クレジットカードの登録も不要です。

ただし、正直に書いておきます。Qurecoに動画編集機能はありません。 トランジションを入れたり字幕をデザインしたりといった作業は想定していないので、動画作品を作るのが目的ならScreenFlowやCamtasiaのほうが適しています。

録画データはMP4で書き出せるので、あとで編集が必要になったときに有料ソフトへ持ち込むこともできます。今の用途で決めて、必要になってから足すという順番でも困りません。

よくある質問

Camtasiaの買い切り版はもう買えないのですか

TechSmith公式からは購入できません。2025年2月のCamtasia 2025以降はサブスクリプション専用です。国内リセラーでは旧版が販売されていることがありますが、メンテナンス契約なしのCamtasia 2024のサポートは2026年12月31日までとされています。

Camtasiaの一番安いプランで透かしは消えますか

消えません。Starter(年6,604円)に含まれるCamtasia Editorは透かし入りです。透かしのない書き出しにはEssentials(年30,462円)以上が必要です。

ScreenFlowは毎年払う必要がありますか

毎年の支払いは不要です。ただしメジャーバージョンが上がったときにアップグレード費用(79ドルから119ドル)がかかります。v1からv3を持っている場合はアップグレード対象外で、199ドルの新規購入になります。

ScreenFlowとCamtasia、Macならどちらですか

Mac専用に作られているのはScreenFlowです。CamtasiaもmacOS 14.0以降に対応していますが、Windowsとの両対応製品です。買い切りで持ちたいならScreenFlow、AIによるナレーション生成や翻訳まで使いたいならCamtasiaの上位プラン、という分かれ方になります。

無料トライアルで作った動画は納品に使えますか

書き出しに透かしが入るため、納品物には向きません。両ソフトとも同じ仕様です。トライアルは編集機能を自分の用途で使うかどうかを確かめる期間として使うのがおすすめです。

無料アプリだけで操作マニュアル動画は作れますか

カットや字幕を入れない、画面と音声をそのまま録る形式であれば作れます。テロップや効果音を入れて仕上げたい場合は編集ソフトが必要になります。まず透かしなしで録れる無料アプリで1本作ってみて、物足りない部分がはっきりしてから有料ソフトを検討すると無駄がありません。

この記事に出てくる用語

用語意味
買い切り(永続ライセンス)一度購入すればそのバージョンを使い続けられる方式。新しいバージョンには別途費用がかかることが多い
サブスクリプション月額や年額を払い続けることで使える方式。支払いを止めると使えなくなる
メジャーアップグレードv9からv10のようにバージョンの大きい番号が上がる更新。有償になることが多い
ウォーターマーク(透かし)書き出した動画に入るロゴや文字。無料版や下位プランで入ることがある
内部音声(システム音声)Macで再生されている音。Web会議の相手の声もこれに含まれる
メンテナンス契約買い切り版に付ける更新権。TechSmithでは現在Legacy Licenseという扱いに変わっている

まとめ

  1. Camtasiaの買い切りは廃止された。 2025年2月のCamtasia 2025以降は年6,604円から101,438円のサブスクリプションです
  2. 最安のStarterには透かしが残る。 透かしなしで書き出すにはEssentials(年30,462円)以上が必要です
  3. ScreenFlowの買い切りは一度だけではない。 199ドルで買った後も、メジャーアップグレードで79ドルから119ドルがかかります
  4. 編集するなら妥当、記録だけなら不要。 プラン差を作っているのは録画機能ではなく編集とAI機能の部分です

有料ソフトを検討している自分が、録った動画を編集するのかどうか。ここを先に決めてしまえば、金額の判断はそれほど難しくありません。編集しないと分かったなら、透かしなし・時間無制限・内部音声ありの無料アプリで、まず1本録ってみるところから始めてみてください。

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この記事を書いた人

井上 峻輔

井上 峻輔

Qurio株式会社 代表取締役

AIコンサルティング会社Qurioの創設者。上智大学にてAIを専攻し、AI研究サークル「SOMA」を設立。その後、株式会社JPMTの代表として「みんプロ」(ユーザー数1,300人突破)や業務分析SaaS「Optpath」の開発を手掛ける。2025年10月にQurio株式会社を設立し、AI・データ領域の開発・コンサルティングを展開。日経フォーラム「第30回 アジアの未来」に登壇。『テクノロジーの発展を促進する』ことを信条に、AIを活用した新たな価値創出に取り組んでいる。